金魚の病気

可愛がってた金魚が、ある日突然エサを食べなくなったり、底でじーっとしていたり、水面の近くでプカプカしていたら、飼育水が悪いのか病気と考えられます。
適切な処置をしてあげてください。以下代表的な病気を紹介します。

白点病

≪症状≫
原因は原生動物のイクチオフチリウスという 繊毛虫が、魚の体表の下や鰓に寄生するためです。
初めに各鰭に細かい白点が出て、徐々に体表全体に広がり、重症になると表皮の剥離が起こる。
そこから他の菌も感染することになり急速に衰弱していきます。
又、鰓に寄生すると呼吸困難になり死亡することになります。

≪治療薬≫
魚病薬のニューグリーンFトロピカルゴールド、メチレンブルー液などが効果的です。
水温を29度まで上げると治りが早いです。(温度は徐々に上げること)

尾ぐされ病・口ぐされ病

≪症状≫
原因は、コンドロコッカスカラムナリス菌という細菌が鰭、 口に寄生しておきます。
鰭、口などが白濁して溶けてきます。進行すると水生菌などがつきさらに治りにくくなります。

≪治療薬≫
魚病薬のニューグリーンF、 グリーンFゴールド、 パラザンD、エルバージュなど又、塩の併用も効果的です。

鰓病

≪症状≫
原因は、コンドロコッカスカラムナリス菌などの病原細菌が鰓に寄生しておきます。
鰓をおかされるため、激しく鰓を動かしたり水面で両鰓又は片鰓をひろげたりして、力なくぼーっとします。
鰓蓋を開けると鰓が白かったり、ひどくなると欠けたりしています。

≪治療薬≫
魚病薬のニューグリーンF 、グリーンFゴールド、 観パラD、エルバージュ、リフィシュなど。 上記の薬と塩の併用も効果的です。

松かさ病

≪症状≫
原因は、エロモナスハイドロフィラという細菌の感染で起こります。別にウイルスも関係するのかもしれません。 鱗の下に水がたまり鱗が押し上げられ ちょうど松かさのようになり、進行すると眼球も突出します。

≪治療薬≫
魚病薬のエルバージュ、観パラD、グリーンFゴールドが効果的です。

イカリムシ症

≪症状≫
原因は、イカリ虫のメスの成虫の寄生で起きます。 魚体をこすりつけたり、水面をはねます。寄生が多くなると 次第に餌を食べなくなり寄生部位が赤く腫れ、糸のような物が見えます。これがイカリ虫です。

≪治療薬≫
魚病薬のトロピカルN又はリフィシュを使います。1―2週間毎に、3回連続して行うと効果的です。

ウオジラミ症

≪症状≫
原因は、甲殻類の一種であるチョウの寄生で起きます。 魚体をこすりつけたり、水面をはねます、寄生が多くなると次第に餌を食べなくなります。体表に丸い半透明な虫を確認出来ます。

≪治療薬≫
魚病薬のトロピカルN又は リフィシュを使います。1―2週間毎に、2回連続して行うと効果的です。

てんぷく病

≪症状≫
水面でお腹を上にしたり、底でひっくり返ったりします。 魚のうきぶくろは前後2室に分かれていて、なんらかの原因で後室が萎縮して、バランスを保つことができなくなり転覆すると言われています。又、最近の研究で脊椎の中の平衡感覚に関係する神経が支障をきたし、それが原因で転覆するのではないかとも言われています。

≪治療薬≫
治療薬はありません。 清浄なこなれた青水に移し水温を上げると、治る魚もまれにあります。

トリコディナ症

≪症状≫
原因は、繊毛虫のトリコディナの寄生によっておきます。 皮膚や鰓に寄生して貧血、粘液の異常分泌が 起こり呼吸困難になり衰弱します。

≪治療薬≫
魚病薬のトロピカルN、 リィフィシュが効果的です。

ダクチロギルス症

≪症状≫
原因は、吸虫類に属するダクチロギルスが鰓に寄生しておきます。鰓に寄生して、貧血、粘液の異常分泌が起こり呼吸困難になり衰弱します。

≪治療薬≫
魚病薬のトロピカルN、 リィフィシュが効果的です。

ギロダ口ルス症

≪症状≫
原因は、吸虫類に属するギロダ口ルスの寄生によっておきます。 体表、鰓、鰭に寄生して貧血、粘液の異常分泌が起こり、呼吸困難になり衰弱します。

≪治療薬≫
魚病薬のトロピカルN、 リィフィシュが効果的です。

水生菌病

≪症状≫
原因は、藻菌類のサプロレグニアの寄生で起きます。 感染部は白い綿を付けたようになります。健康な魚は余り付かないようですが体力が落ちたり、キズがついたり、体表の肌あれ、粘液の異常分泌がある場合寄生しやすくなります。(二次感染的な病気です)

≪治療薬≫
魚病薬のニューグリーンF, トロピカルゴールド、メチレンブルー液が効果的です。 上記の薬と塩の併用も効果的です。

穴あき病

≪症状≫
原因は、非定型エロモナスサルモニシダとよばれる病原細菌の感染で起きます。初期は鱗1枚程度の充血で始まり、進行するにつれて鱗が持ち上がリはじめ、最終的には鱗が脱落して筋肉が露出してきます。

≪治療薬≫
魚病薬のパラザンD、エルバージュ、 グリーンFゴールドが効果的です。

感冒

≪症状≫
冬から春先の水温が不安定な時期に起こります。 体表から粘液の異常分泌が起こり、白濁してきて 次第に皮膚が破壊され剥脱し、水生菌などの二次感染を起こしやすくなります。  予防策としては、秋までに十分に餌を与え体力を付けておく、冬囲いなどの寒さ対策をすることが効果的です。

≪治療薬≫
魚病薬のニューグリーンF, トロピカルゴールド、メチレンブルー液 が効果的です。水温を、25度まで 上げると治りが早いです。 (温度は、徐々に上げること)

ポイント

上記疾病の薬剤は、あくまでも早期発見、早期治療が原則です。
重症になってからでは、良い結果は出ません。

魚に適した水つくりを心がけましょう。
金魚の取扱いはやさしく行いましょう。
新鮮なバランスの良い餌を与えましょう。
毎日の観察が大切です。